都内産果物 ミカン
ミカンの特徴
武蔵村山市で栽培されているミカンは、江戸時代に中国から伝わった木がルーツとされる温州ミカンを改良して生まれた「宮川早生」という品種で、収穫時期が早いのが特徴です。武蔵村山市では昭和30年代半ばに栽培が始まり、当初はここがミカン栽培の北限といわれていました。多摩湖の南側に広がる狭山丘陵は、日当たりがよく昼と夜の寒暖差が大きいこと、水はけのよい土壌であることなどがミカン栽培に適していたようで、甘さの中に程よい酸味が感じられます。収穫時期は1カ月程度ですが、この時期にミカン狩りを楽しむこともできます。
武蔵村山市
旬の時期
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都内産果物
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ナシ
弥生時代にはすでに食べられていたとされ、歴史の古い果物です。明治時代に二十世紀と長十郎が発見されたのをきっかけに、さまざまな品種改良が行われ種類も豊富で、ほぼ日本全国で栽培されています。日本のナシは果皮の色で大きく「赤梨」「青梨」の2種類に分類され、東京で栽培されている主な品種「稲城」「幸水」「豊水」「新高」はすべて赤梨です。うち「稲城」は稲城市で開発された地域ブランド品種で、甘味・果汁とも豊富な大果。また、「新高」は旧東京府立園芸高校で交配されたものです。9月下旬から収穫され、冷蔵庫で約1カ月保存できます。
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ブドウ
ブドウは品種が多く、世界中に1万種類以上が存在するといわれ、日本でその内50~60種類以上が栽培されています。種類によって含有量に差はありますが、抗酸化作用のあるポリフェノール類を含んでいます。果皮の色によって「赤」「黒」「緑(白)」の3つに大別され、都内で栽培されている品種は、「高尾」などの「黒」系が多くなっています。なかでも「高尾」は、東京都農業試験場(現・東京都農林総合研究センター)で育成された東京ブランド品種。ラグビーボールの形をした大粒の種無しブドウで、酸味が少なく、甘味が強いのが特徴です。近年ではハウス利用の緑色系も人気を集めています。
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カキ
日本各地で栽培されている、秋の味覚の代表格。都内でも区部から多摩地域まで広く栽培されています。果肉がやわらかく果汁も多い「富有柿」、コリコリとした食感で果汁が少なめの「次郎柿」が東京育ちの柿の7割を占めています。特産化を目指して東京都農林総合研究センターで作られた「東京紅」は、果皮は色鮮やかな橙色をしていて、果肉が緻密で甘味が強いのが特徴です。カキには甘柿と渋柿があります。渋柿は渋味成分の「タンニン」が口の中で溶けるため渋く感じます。同じ渋柿でも干し柿が甘いのは、天日干しによって「タンニン」が口の中で溶けにくい状態に変わるためです。
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キウイフルーツ
ニュージーランド原産というイメージが強いですが、原産国は中国。別名「チャイニーズ・グーズベリー」ともいわれています。ビタミンC、カリウムなどを多く含み、栄養豊富なキウイ。日本全国、広く栽培されており、10~4月ごろには国内産のキウイフルーツが店頭に並びます。都内でつくられている主な品種は、果肉が緑色の「ヘイワード」。スーパーなどに出回ることはほとんどなく、直売所などで販売されています。小平市内の農家で発見された「東京ゴールド」は、東京生まれのキウイフルーツで、黄色の果肉が美しく、糖度が高いうえ程良い酸味もあって爽やかなのが特徴です。
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ウメ
梅干しや梅酒、梅ジャムなど、さまざまなものに加工されて食されるウメの実は、日本人の食生活には欠かせない存在です。ウメに含まれるクエン酸やリンゴ酸は、疲労回復効果があるといわれ、ミネラルも豊富な優秀なアルカリ性食品。ただ、果物なのに生で食べることはなく、加熱したり漬けたりと加工して食べるのが一般的になっています。古くから、青梅市などで栽培が続けられており、地元農家が開発した中玉の「梅郷」、大玉の「玉英」などの品種が栽培されています。また、青ウメ利用だけでなく、梅干しに向く品種も多く生産されています。
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ブルーベリー
成分のアントシアニンが、眼精疲労の改善に効果が大きいとされるブルーベリー。生はもちろん、ジャムやデザートなどの材料としてもおなじみです。日本での本格的な商業生産は小平市で始まり、小平から日本各地にブルーベリー栽培が広がっていきました。現在でも市内各所には農園が点在し、新鮮なブルーベリーを販売する農園のほか、摘み取りを行う観光農園もあります。品種はラビットアイ系と呼ばれるものがほとんどで、実が熟す前の夏の暑い時に、その名のとおり、ウサギの目のように赤くなります。収穫後は時間とともに風味も低下するので、新鮮なうちに食べるようにしましょう。
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パッションフルーツ
小笠原の農産物中、随一の生産高を誇り、爽やかな香りが魅力で、「香りの王様」といわれています。半分に切って、スプーンですくって種ごと食べます。香りがあれば果皮がつるっとしていても甘酸っぱくおいしいですが、表面がしわになる程度まで室内に置いておくと、甘味と香りが増します。この香りを生かして、ジャムやジュース、アイスクリームなどの加工品などにも幅広く利用されています。ちなみにパッションとは「キリストの受難」の意味。花の形がキリストが十字架にかけられた姿に似ていることからその名が付きました。伊豆諸島での栽培も拡大しており、近年では八王子市でも栽培されています。
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レモン
近年は、国内でも作られるようになり、国産レモンもスーパーなどで見かけるように。現在、小笠原と八丈島で栽培されている品種は「菊池レモン」で、「島レモン」の名前で出荷されています。菊池レモンは戦前に菊池雄二さんがテニヤン島から八丈島に持ち込み、その後、小笠原に伝わったとされています。一般的なレモンと比べ、酸味がまろやかで爽やかな香りがあり、サイズも大きく青いうちから食べられます。ジャムやペースト状のカードといった加工品や、島特産の焼酎の水割りに島レモンを浮かべた「水レモン」が人気。そのほか八丈島では樹上完熟させた黄色い菊池レモンを、「八丈フルーツレモン」として出荷しています。小笠原でも様々な加工品の生産に利用され、島レモンを特産品として商品化しています。詳しくは下記動画を参照ください。
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イチゴ
南アメリカ原産のイチゴは、幕末にオランダ人が日本に初めて伝えましたが、現在栽培されている品種は明治時代に入って来たものです。明治32年(1899)、内藤新宿試験場(現在の新宿御苑)に勤務していた福羽逸人がイチゴの促成栽培に成功し、彼の名を冠した品種「福羽」が誕生しました。以後、日本では「福羽」をベースに品種改良が進められ、さまざまな品種が登場しました。イチゴには休眠と呼ばれる期間があり、一定期間の低温状態を経て、再び生育が始まって実が熟します。この休眠期を調整することで、長い期間収穫できるようになりました。都内では「章姫」や「紅ほっぺ」、「とちおとめ」などが栽培されており、摘み取り体験ができる農園もあります。
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マンゴー
インドからマレー半島周辺が原産地とされ、「南国フルーツの王様」とも称されるフルーツです。東京都では年間を通して温暖な小笠原諸島で栽培が盛んです。熟すと果皮が赤くなる「アップルマンゴー」と呼ばれるアーウィン種を中心に栽培されており、樹上で完熟させてから収穫するため、実は香りがよく、甘みと酸味のバランスも絶妙です。太陽をたっぷり浴びて育ったマンゴーは、色づきがよく大きくて食べごたえがあることから、贈答品としても喜ばれています。また濃厚な味わいを生かし、ジャムなどに加工され、島のみやげとして販売されています。
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ユズ
昼夜の気温差と水はけのよい土壌は、柑橘類の栽培に欠かせない条件です。その条件を満たす西多摩エリアでは、ユズの栽培が盛んです。青梅市沢井地区で栽培されているユズは香りが強いのが特徴で「澤井ゆず」の名で知られています。あきる野市では急斜面を利用して栽培されており、その地形からとった「盆堀(ぼんぼり)ゆず」という名で親しまれています。収穫したユズはサイダーやワイン、ポン酢、最中などにも使われ、ご当地名物として販売されているほか、11月中旬から下旬にかけてユズの収穫祭イベントも各地で行われます。
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栗
ブナ科クリ属の木の一種。日本において、栗は縄文時代初期から食用に利用されていました。世界中に数多くの品種がありますが、大きく分けると日本栗をはじめ、中国栗、ヨーロッパ栗、アメリカ栗があります。中でも日本栗は自生する芝栗を改良したもので、粒が大きいのが特徴です。ビタミンB1を多く含み、渋皮にはポリフェノールの一種、タンニンが多く含まれており、この強い抗酸化作用により、老化の防止やガンの予防に効果があるそうです。ビタミンCも豊富で、ジャガイモと同じようにデンプン質に包まれているため、加熱しても壊れにくく摂取しやすいとされています。甘さを生かして石焼きにした甘栗、栗飯(栗ご飯)の具、菓子類(栗きんとんなど)の材料に広く使われています。
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ドラゴンフルーツ
ドラゴンフルーツまたはピタヤは、熱帯地域に生息するサンカクサボテンの果実の総称で、日本では「ドラゴンフルーツ」として流通しています。東京では小笠原、三宅島などの島しょ部で生産されています。いくつかの種類がありますが、主なものは、果実の表面と果肉が鮮やかな赤い色をしているレッドドラゴンフルーツと果皮は同じ様に赤いいけれど果肉は白い「ホワイトドラゴンフルーツ」又は「ホワイトピタヤ」、そして果皮が黄色い「イエローピタヤ」があります。白い果肉にゴマのような種子が散らばって入っています。レッドドラゴンは果肉にも赤身が入っていますが、ホワイトドラゴンやイエローピタヤは白い果肉です。水分をたっぷりと含み、熱帯地方にふさわしいシャキシャキした食感とさっぱりした甘さが特徴で、酸味はほとんどありません。カリウムが比較的たくさん含まれているので、体内の塩分を調節する効能があります。冷やしてそのまま、または冷凍庫でシャーベットにして楽しめます。
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パパイヤ
メキシコ南部から西インド諸島が原産とするパパイア科パパイア属の常緑小高木。その果実も「パパイア」と言います。「チチウリノキ」、「モッカ」、「マンジュマイ」、「パウパウ」、「ポーポー」、「ママオ」、「ツリーメロン」などと呼ばれることもあります。熱帯の果実と思われていますが、小笠原諸島や東京都内でも育てられています。果肉はやわらかく黄色からオレンジ色をしています。酸味はほとんど無く、マッタリとした甘さを感じます。パパインと呼ばれるタンパク質を分解する酵素が含まれ、サラダや炒め物などにして肉料理と一緒に食べると消化を助けてくれたり、パパイヤのピューレに肉を漬け込むことで肉を柔らかくすることができます。カロテンやビタミンC、カリウムも豊富な果物です。